ブラジル日記

ブラジル経済の主要話題や各産業セクターの実情等、現地報道と体験に基づく考察。

ブラジル経済一般

ジョージソロスファンドがペトロブラス株の60%を手放す

ジョージソロスファンドは第3四半期中に、所有していたペトロブラス株の60%を手放していたことが明らかにしました。 証券取引所へ提出された書類によると、ファンドが保有するNY証券取引所で取引されているペトロブラスADRが60%減っていることが記載されてい…

ジルマ大統領の支持率が急落

調査会社Datafolhaによると、ジルマ大統領の支持率が急落しているとのことです。選挙直後の12月には、42%の人がジルマ氏を良い/最高と評価していたにも関わらず、2月には23%迄落ち込む結果となっています。汚職事件や相次ぐ(大統領選の時には公約していなか…

ペトロブラスが2015年の見通しを発表

金曜日にペトロブラスが今期2015年の投資計画について、投資を抑制し、ペトロブラスからの資金流失を抑える計画を実施していくと伝えました。また、新たな資金調達を必要としない範囲内での投資を進めていくとも述べています。 業界関係者によると、投資計画…

政策金利が12.25%へ上昇

ブラジル中央銀行の金融政策委員会(Copom)は政策金利(Selic)を12.25%へ引き上げる決定を下し、金利は2011年以来の高い水準となりました。 市場関係者からもほぼ想定通りの利上げであったため、特にサプライズはありませんでした。しかしながら、中央銀行…

冷房機器関連の販売が絶好調

今夏の平均気温(今、ブラジルは真夏です)の上昇は住民にとって寝苦しい夜が増える一方、エアコン・扇風機メーカーにとってはうれしい悲鳴のようです。経済紙Valorは、冷房機器関連の販売が前年比10%から最大で20%プラスになるとの見通しを発表しています…

全国学力試験の結果発表

日本でも先週末に大学入試センター試験が実施されていたようですが、ブラジルの2014年の中等教育全国学力検定試験(Enem: Exame Nacional do Ensino Medio)の結果が開示されましたので内容を見てみたいと思います。 ブラジルの教育制度はざっくり言うと、日…

ブラジルサッカーチームの市場価値ランキング

2014年のブラジルサッカーチームの市場価値ランキングがコンサルティング会社のPluriから発表されましたのでランキング形式で上位5チームを紹介したいと思います(円/レアル=45円で計算)。 5位 インテルナショナル 南部リオグランジドスル州の州都ポルトア…

クレジットカードの金利が15年ぶりの高水準

Anefacの調査によると、クレジットカードの金利が15年ぶりの高水準になったことが明らかになりました。 12月の平均金利は11月平均の10.90%から0.32ポイント増の11.22%となり1999年6月の11.74%以来の水準となりました。主な要因は政策金利(Selic)の上昇です…

ブラジルのインフレ推移

過去のブラジルのインフレ率の推移がExame紙に紹介されていたので、紹介したいと思います。 まず過去10年の推移ですが、90年代前半のハイパーインフレと言われる10%を優にこえる超インフレ率から、94年のレアルプラン(通貨レアルの導入、変動相場制の導入)…

2014年のブラジル牛肉輸出は好調

2014年のブラジル牛肉輸出額は72億ドルとなり、前年の66億ドル比7.7%プラスの結果となりました。 年初の目標であった80億ドルには及びませんでしたが、 好調を維持しているようです。 輸出量も156万トンとなり、149万トンであった前年より3.3%プラスでした。…

1時間に1人が死亡する年末のブラジル交通事情

12月27日から1月1日にかけての年末年始休みでブラジルでは合計127名が亡くなる交通事故が発生しました。 日本でもUターンラッシュが年始の恒例となっていますが、ブラジルは国土が広い割に長距離鉄道輸送網が発達していないため、航空券を買わない・買えな…

新年は株安、レアル安、金利高でスタート

ブラジルのマーケットは1月2日からオープンしていますが、初日は株安、レアル安、金利高とブラジル経済の不安を象徴する始まり方をしています。 ニューヨークは株高、ロンドンは不安定な動きを続けた年末でしたが、 一部ヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁のネ…

ブラジルのGDP比財政赤字は2003年水準まで悪化

政府の名目赤字は上昇を続け、11月には416.06億レアルにとなりました。 ブラジル中央銀行によると、今年11ヶ月の累積赤字は2,838.15億レアルでGDP比6.06%水準となり、12ヶ月累積では2,974.20億レアルで GDP比5.82%となったとのことです。10月迄の12ヶ月累積…

ブラジルのコールセンターは北東部地域に拡大中

コールセンター業界は長期的な雇用関係を大切にする労働者を求めており、人材流動性が高い南部地域から北東部地域にその業務を拡大しているとの記事がValor紙にありましたので紹介します。 北東部地域は地価が低くく、減税措置があることも魅力の一つのよう…

ブラジル中央銀行が2014年のGDP成長率を下方修正

ブラジル中央銀行(以下「中銀」)は2014年のブラジルGDP成長率を下方修正しました。9月発表時点では0.7%としていたものを、今回の発表で0.2%としました。ブラジルにとっては毎度のことなのであまり驚きはしませんが、他新興国と呼ばれる国と比較し低調さが…

8ヶ月ぶりに貯水池の水位が上昇

サンパウロは今年稀にみる水不足でした。雨季に入りやっとまとまった雨が降ったことで、サンパウロへ水道水を供給する貯水池の推移が上昇したとのことです。 Sabespの調査によると、火曜日に貯水率6.7%だったものが、(大雨後の)水曜日末で7%迄上昇し、4月…

2014年パウリスタのクリスマスプレゼント消費は控えめ?

FecomercioSPの調査によると、今年、パウリスタ(サンパウロに住む人の総称です)がクリスマスプレゼントにかける費用は前年を下回っているそうです。去年平均55レアル(約3,000円)だったものが、今年は42レアル(約2,500円)となったと伝えています。 加え…

11月の政府歳入は13%の下落

ブラジル政府より11月の政府歳入が1,044.70億レアルとなり、前年同月比12.86%の下落となったことが公表されました。滞納税金の分割払い制度(Refeis)の支払いは81.46億レアルとなり、比較的順調に推移しています(内容とは関係ないですが、税金迄分割払いで…

11月の失業率が4.8%迄上昇

ブラジル地理統計院(IBGE)によると11月の失業率が4.8%になったとのことです。経済専門誌Valorの事前調査による18人のエコノミスト予想の平均の4.5%より若干下ブレしています。また、前月10月の失業率4.7%からもの0.1ポイントの悪化、前年同期4.6%からも0.2…

ブラジル都市別一人当りGDPランキング

ブラジルで(南米大陸で)もっともGDPが大きい都市はサンパウロですが、もっとも人口が多い都市でもあるわけです。一方で、一人当たりGDPに注目した記事が経済雑誌Exameに掲載されていましたので核となる産業と合わせてブラジルの一人当たりGDPの上位都市ラ…

クリスマスプレゼントランクキング1位はスマートフォン

Serasa Experianによってインターネット経由で11月16日〜12月13日の期間中、最も検索された商品が発表され、10商品中8商品がスマートフォンとなり、各社のスマートフォンがクリスマスプレゼントとして幅広く注目されている結果となりました。 最も検索された…

2005年来のレアル安

本日のレアル・ドル相場は、ドルが1.5%上昇し、1ドルあたり2.65レアルまでレアル安が進行しました。ここ迄レアル安が進行したのは2005年4月以来(9年ぶり)のことです。 今回レアル安が進行した原因はもちろんブラジル経済のファンダメンタルズが弱く、経済…

ブラジル失業率は引続き安定

ブラジル地理統計院(IBGE)より第3四半期のブラジルの失業率が6.8%と発表されました。 Folha、Estadão両紙によりますと、今年の第1四半期、第2四半期の失業率は夫々、7.1%と6.8%であったため第3四半期も引続き安定した雇用環境であると言えます。前年同期の…

インフレは押さえられるか?

ブラジル中央銀行の通貨政策委員会(COPOM)は政策誘導金利(Selic;ブラジルではベース金利と記載されます。以下「金利」と記載)を委員の全会一致で0.5%引き上げ、11.75%としました。 今回の決定で金利は過去3年間で最も高いものとなり、インフレ抑制に向…

経済成長の減速?

今月28日にブラジル地理統計院(IBGE)から7〜9月期のブラジル GDPが発表され、結果は前年同期比マイナス0.2%、前期(4〜6月期)比プラス0.1%でした。日本経済新聞にも取り上げられており、「ブラジル景気、停滞続く」と題し、他BRICs諸国と比し景気回復の…