ブラジル日記

ブラジル経済の主要話題や各産業セクターの実情等、現地報道と体験に基づく考察。

ブラジル都市別一人当りGDPランキング

ブラジルで(南米大陸で)もっともGDPが大きい都市はサンパウロですが、もっとも人口が多い都市でもあるわけです。一方で、一人当たりGDPに注目した記事が経済雑誌Exameに掲載されていましたので核となる産業と合わせてブラジルの一人当たりGDPの上位都市ランキングをお伝えします。

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5位:Quissamã(リオデジャネイロ州

一人当たりGDPは、230,344レアル、主に石油精製産業で成り立っています。街の沖合にあるプレソルトから油田の発見により、ペトロブラス等のオイルメジャーの資金流入がある街です。 

 

4位:Triunfo (リオグランジドスル州)

一人当たりGDPは、230,483レアル、主に石油化学産業が中心です。 ブラジル最大の石油化学メーカーのBraskem等を傘下に持つ市と州が管理する O Polo Petroquímico do Sulが市内にあります。

 

3位:Confins(ミナスジェライス州)

一人当たりGDPは、270,512レアル、州都のベロリゾンチへのアクセス空港であるベロオリゾンチ国際空港を基点とした航空産業により発展しています。

 

2位:Louveira(サンパウロ州)

一人当たりGDPは、285,619レアル、最大消費地のサンパウロに対する物流業が盛んで、外資メーカー等も倉庫を構えています。

 

1位:Presidente Kennedy(エスピリットサント州)

一人当たりGDPは、511,967レアル、主に石油精製産業で成り立っています。この街も5位の Quissamã と同様に、沖合にあるプレソルトから油田が発見されたことによりペトロブラスや他外国資本の流入が一気に加速し、GDPを押し上げています。

 

一方で他の記事ですが上記のような一人当たりGDPが高い街であっても決して他の街に比べ市民生活が豊かになっている訳ではない点が指摘されています。地域住民に還元されない産業集積や資源開発を今後どのように見直していくのかは、ブラジルが長期的に発展する上での課題である気がします。