ブラジル日記

ブラジル経済の主要話題や各産業セクターの実情等、現地報道と体験に基づく考察。

ジルマ大統領の支持率が急落

調査会社Datafolhaによると、ジルマ大統領の支持率が急落しているとのことです。選挙直後の12月には、42%の人がジルマ氏を良い/最高と評価していたにも関わらず、2月には23%迄落ち込む結果となっています。汚職事件や相次ぐ(大統領選の時には公約していなかった)財政緊縮策の導入により、国民の不満が高まっている事が伺えます。

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逆に悪い/最悪との回答は24%から44%へ増加しており、 大統領の不支持率としては1999年にカルドーソ大統領時代の46%の次ぐ、最低の数字となっています。調査によると、全体の77%の人はジルマ氏がペトロブラスの汚職に関し、以前から認識していたと考えているようです。さらに、77%の内、52%の人は、ジルマ氏が汚職を知っていてなお何もしなかったと考えており、残りの25%の人は知ってはいたものの、なにも出来なかったと考えているようです。

 

一方で、60%の人が大統領選のキャンペーン中にジルマ氏が嘘をついていたと感じており、そのうち46%が真実より嘘をついていた割合が多いと考えており、14%は全くの嘘だったと感じていると伝えています。

 

ペトロブラス関連については連日お伝えしているように、今回グラッサ・フォスター氏が辞任した事で、汚職事件捜査が政治家まで及ぶ可能性がありますし、元ペトロブラス経営審議会議長だったジルマ氏もなんらかの取引に関与していると思われるのは、当然の事と思います。また、現在進めている増税や緊縮策というのは大統領選の時に、まさに相手側候補者(アエシオ氏)が伝えていたことであり、大統領選のキャンペーンで貧困層への支援の拡充を歌っておきながら、現在は全く逆の事をしている為(ブラジル経済情勢的には当然なのですが)、反発が大きいのではないかと推測されます。